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危険な牌を予測する・4

守りを身につける順番と、読みとの付き合い方

初心者

守りの知識はたくさんありますが、一度に全部覚える必要はありません。効果が大きく、確かなものから順に身につけると、無理なく強くなれます。この章では、ここまでの内容を学ぶ順番に並べ直します。

ステップ1 ― まず押すか降りるかを決める

リーチがかかったら、最初に「自分の手で立ち向かうか」を決めます。ノーテンなら基本は降り、テンパイなら押せる場面が多い、というのが出発点です。

危険度の知識は、降りると決めた後に、切る順番を選ぶための道具です。決めないまま、なんとなく安全そうな牌を切っていると、攻めも守りも中途半端になります。

  • 定説何を切るかより先に押すか降りるかの方針を決め、降りると決めたら徹底する(ネマタ、『科学する麻雀』のレビュー記事)。

ステップ2 ― 現物・スジ・字牌

次に覚えるのは、現物、スジ、字牌の見えている枚数の3つです。これだけで、守りの大部分をカバーできます。

切る順番の目安は、現物 → 場に2枚以上出ている字牌 → スジの1・9と場に1枚出ている字牌 → スジの2・8 → 生牌の字牌とスジの3・7 → 無スジの端 → 無スジの4・5・6 です。

  • 目安(経験則)この順番は、天鳳鳳凰卓2019年のデータなどをもとにこのアプリで整理した目安です。特定の出典がこの形で示したものではありません。
  • データありたとえばスジ19は2.02%、無スジ456は11.56%でした(天鳳鳳凰卓2019年、リーチ直後、koba::blog)。

ステップ3 ― 場面で変わる危険度

慣れてきたら、場面によって危険度が上下することを覚えます。巡目が進むと無スジと生牌の字牌が危なくなること。壁(ノーチャンス・ワンチャンス)。宣言牌のスジ(モロ引っ掛け)は少し危ないこと。1切り・2切りリーチの隣の牌。序盤に切られた牌の外側は安全寄りなこと。

鳴いている人には、何回目の鳴きかでテンパイの近さを見積もります。染め手なら染め色の数牌と字牌を、役がまだ見えない仕掛けなら役牌を警戒します。

  • データあり3回目の鳴きの時点では、最も多い7巡目で平均シャンテン数が0.15で、ほぼテンパイしています(天鳳鳳凰卓2016年、koba::blog)。
  • 目安(経験則)ステップ3の読みは、ステップ2の順番を少し入れ替えるための材料として使うのが目安です。

ステップ4 ― 後回しでよいもの

手出しとツモ切りの区別、切り順の読み、裏スジ・間四軒などは上級者向けです。覚えることが多いわりに、データでの効果が弱かったり、結果が分かれていたりします。

ほかの知識が身についてから、少しずつ試せば十分です。

  • データあり天鳳位の牌譜の集計では、裏スジと間四軒は危険度をほとんど変えませんでした(gimite、2012年ごろの集計)。
  • 目安(経験則)細かい読みは、基本が身についてから足していくのが目安です。

読みとは確率を少し動かすもの

読みの目的は、相手の手をぴたりと当てることではありません。可能性の高い形と低い形を分けて、少しでも安全な牌を選ぶことです。ネマタも、メンゼンのリーチ相手に危険度の順番をひっくり返せるほどの読みができる場面は少ない、としています。

新しい記録で調べても、1枚ずつの当たり外れを予測するのは難しいと読めます(この読み物の解釈です)。読みを信じすぎて、現物やスジより危ない牌を選ぶのは逆効果です。

放銃は、上手な人でも避けられません。Mリーグの7シーズンの平均では、放銃率は約10.5%でした。結果の良し悪しより、そのときの判断が正しかったかを振り返りましょう。

  • データありMリーグのレギュラーシーズン7シーズン(のべ216人の選手成績)の平均は、放銃率10.52%、アガリ率19.4%でした(たか4の集計)。
  • データあり天鳳鳳凰卓2024年の記録での比較では、どの推定方法でも、1枚ごとの予測のずれの差は小さい結果でした(koba::blog)。
  • 定説よく知られたセオリーにも例外は多いので、理由とセットで覚えて使う(小林剛の注意を紹介した麻雀ウォッチの記事、ネマタ)。

この読み物について

この読み物は、麻雀の戦術書、統計を扱うブログ、プロの解説記事などの内容を、私たちの言葉で短くまとめ直したものです。元の文章や表をそのまま写してはいません。数字は集計の条件と一緒に紹介し、各章の最後に出典の一覧を載せています。

各ポイントには、どれくらい確かな話かを示す印を付けています。「ルールで決まる」「計算で決まる」はルールや数え上げ(計算)で必ず成り立つこと、「データ」は対局記録の集計やシミュレーションで確かめられたこと、「定説」は強い打ち手や研究者の間で広く受け入れられている考え方、「目安」は経験則や大まかな基準で、場面によって変わるものです。

データの多くは、オンライン麻雀・天鳳の上級者卓やMリーグなど、特定のルールと打ち手の記録です。このアプリが前提とするMリーグのルール(赤5各1枚、喰いタン・後付けあり、途中流局なし、ダブロンなし、トビなし)とは細かい違いがあるものもあるので、数字は「だいたいこのくらい」と受け取ってください。

出典どうしで結論が分かれるところは、分かれていることをそのまま書きました。気になった数字は、出典の元記事で条件を確かめてみてください。

  • ルールで決まる「ルールで決まる」「計算で決まる」:ルールや計算で必ず成り立つこと(例:現物はリーチした人には当たらない)。
  • データあり「データ」:対局記録の集計やシミュレーションの結果(例:天鳳鳳凰卓2019年でスジ19は2.02%)。
  • 定説「定説」:強い打ち手や研究者の間で広く受け入れられている考え方(例:降りると決めたら徹底する)。
  • 目安(経験則)「目安」:経験則や大まかな基準で、場面によって変わるもの(例:この読み物で整理した切る順番)。

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参考にした資料

内容は、下の資料の考え方を自分たちの言葉でまとめたものです。くわしくは元の資料を読んでください。