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セオリー編(強くなる考え方)・3

手役と打点

中級者

点数を高くする近道は、珍しい役を狙うことではありません。ドラと、よく出る役を無理なく取り込むことが中心です。この章では、打点(アガったときの点数)の上げ方を整理します。

手役よりドラ。狙うなら確定しやすい役

日本のリーチ麻雀では、メンゼン(鳴いていない手)ならリーチだけで役がつきます。さらに、ドラは1枚で1翻です。そのため、難しい役を作る技術は、早くリーチする手組みやドラを使う技術ほど成績に響かない、とネマタは述べています。

原則は3つです。自然な手の進み(手なり)で役やドラを取り込めるなら取り込む。役を狙うなら、確定させやすいものを選ぶ。多くの場合、手役よりドラを優先する。ただし、役牌やタンヤオのように鳴いても成り立つ役は、あれば鳴いて手を進められるので、ドラより大事になることがあります。

満貫までは、1翻増えるごとに点数がほぼ倍になります。だから、ほかに打点のない安い手ほど1翻の価値が大きくなります。すでに満貫ある手では、1翻の上乗せのうまみは小さくなります。

  • 計算で決まる子のロン・30符なら、1翻1,000点、2翻2,000点、3翻3,900点。4翻はMリーグの切り上げ満貫で8,000点。5翻も満貫の8,000点で、6翻の跳満は12,000点(満貫の1.5倍)です。
  • 定説手役作りの技術は、早いリーチの手組みやドラを使う技術ほど収支に響きません。多くの場合、手役よりドラが大事です。例外は、鳴いても成り立つ役が絡むときです(ネマタ)。

役牌の対子は、両面と同じくらい頼れる

役牌(白・發・中と、自風・場風)の対子は、ほかの3人のだれが切ってもポンできます。自分で引くしかない牌より出会うチャンスがずっと多いので、残り2枚でも両面のターツ(あと1枚で面子になる2枚)並みの強さがあるとされます。

そのため、役牌の対子は1枚目が出たらほとんどの場合ポンしてよい、とネマタは説明しています。役が確定すると、ほかのターツもポンやチーで埋められるようになり、手が一気に進むからです。

1枚だけの役牌の扱いは、配牌で変わります。対子と良い形がそろった配牌なら、メンゼンでのリーチが本線です。この場合は、ほかの人に重なってポンされる前に、役牌から先に切るのが目安です。反対に、形の悪い遠い配牌なら、役牌が重なって鳴けることに期待して残し、端の牌などから切ります。

白白
白の対子。だれが切ってもポンでき、ポンすれば役(役牌)が確定します。
  • データあり麻雀数理研究会の集計(1〜3巡目・全員メンゼンでリーチなし)では、役牌の対子で1枚目が出たときのポン率は、1シャンテン74.7%、2シャンテン87.7%、3シャンテン85.1%、4シャンテン76.4%、5シャンテン63.6%。打ち手が自分で選んだ結果なので偏りがあり、ポンが得だという証明ではない、と著者自身が注意しています。
  • 定説アガりを目指す手で役牌の対子を落とすのは、平和が確定する1シャンテンになるとき、シャンテン数を落とさずにタンヤオが確定するとき、ホンイツからチンイツのような上の役に移れるとき、くらいに限られます(ネマタ)。
  • 目安(経験則)良い配牌(対子1つと良い形のターツ2つが目安)なら役牌から先に切り、遠い配牌なら役牌を残す。経験にもとづく目安で、数字の裏付けはありません。

タンヤオと平和は、牌効率と同じ方向を向いている

タンヤオは、2〜8の数牌だけで作る役です。Mリーグは喰いタンありなので、鳴いてもタンヤオが成立します。リーチと並ぶ土台の役です。タンヤオが見える手では、孤立した2・8のほうが、孤立した役牌よりはっきり価値が高くなります。

平和は、4つの順子と役牌でない雀頭で、両面待ちでアガる役です。両面を作りやすく打つという牌効率の基本と同じ方向なので、わざわざ狙う場面は多くありません。平和が消えることを気にしすぎず、ほかに得があればそちらを選んでかまいません。

例外として、雀頭の候補がない手では、役牌より客風の孤立牌を残すことがあります。役牌が雀頭だと平和にならないからです。

2萬3萬4萬6筒7筒8筒3索4索赤5索2筒2筒6萬7萬
タンヤオ・平和・赤ドラ1のテンパイ(5萬か8萬待ち)。リーチしてロンすれば4翻30符。Mリーグの切り上げ満貫で8,000点になります。
  • ルールで決まるMリーグは喰いタン・後付けありです。タンヤオは鳴いても1翻です。
  • 定説タンヤオを確定させられるなら、ほとんどの場合確定させます。シャンテン数が変わらない鳴きでも、タンヤオが確定するなら仕掛ける価値があります(ネマタ)。
  • 定説平和は符がつかないぶん、ほかの1翻役より少し安くなります。一方、5翻以上は符が点数に関係しないので、ツモ平和で跳満に届く場面では平和の価値が上がります(ネマタ)。

染め手に向かうかどうかの目安

1種類の数牌と字牌だけで作るホンイツ(混一色)や、1種類の数牌だけで作るチンイツ(清一色)は、打点が大きく上がる役です。ただ、早くから決め打ちしすぎると、手が遅くなります。

ネマタは、染め手に一直線で向かってよい目安として4つの条件を挙げています。①その色の数牌と字牌(2枚切れの字牌を除く)が合わせて10枚以上あり、面子候補が4組以上ある。②ほかの色に面子がない。③ほかの色に、手放しにくい強いターツや対子が2組以上ない。④役牌など鳴いても成立する役とドラ2枚以上で、すでに十分な打点がある手ではない。

条件がそろわないうちは、染め手と普通の手組みの両方を見ながら進めることも考えます。また、役牌の対子が2組ある手は、ホンイツやトイトイで満貫級に仕上げたい手です。

1萬2萬3萬5萬6萬7萬8萬9萬白白東中3筒9索
萬子と字牌で12枚、面子候補は4組(123萬・56萬・789萬・白の対子)。ほかの色は孤立牌だけなので、ホンイツに向かう目安を満たします。3筒と9索が手放す候補です。
  • 定説染め手に決め打ちしてよい目安は、その色と字牌で10枚以上かつ面子候補4組以上、ほかの色に面子なし、ほかの色に強い部品が2組以上ない、すでに十分な打点の手ではない、の4条件です(ネマタ)。
  • 定説非常に手広く、鳴くと安くなる手なら、染め手でもなるべくメンゼンで進めます(ネマタ)。

鳴いた手ほど、ドラが大事

メンゼンの手は、リーチ・ツモ・一発・裏ドラで自然に打点が伸びます。鳴いた手にはそれがないので、ドラを使えるかどうかの差が大きく出ます。

たとえば、役牌だけの鳴き手は、子のロンで30符1翻の1,000点になることが多い手です。ここにドラが2枚つけば3翻で3,900点、約4倍です。一方ネマタの概算では、平和リーチのアガリは平均約3,500点で、三色やドラ2がついても平均約9,000点、約2.5倍にとどまります。

メンゼンの手でもドラは大切です。1枚だけのドラは、重なればドラの対子になるので、ふつうの孤立牌より1段上の価値があります。ただし、狙う役でドラが使えないと決まったら、相手の手が進んで危険になる前に、早めに切ります。

  • 計算で決まる子のロン・30符で、1翻は1,000点、3翻は3,900点。鳴いた役牌のみの手にドラ2がつくと、打点は約4倍になります。
  • 定説平和リーチのアガリ平均は約3,500点、三色やドラ2付きで約9,000点(約2.5倍)。鳴き手ほどドラの上乗せ効果が大きい、というのがネマタの概算です。
  • 定説1枚だけのドラは、ふつうの孤立牌より1段上の扱いになります。ドラのとなりの牌は、ドラの2つとなりの牌より価値が高いとされます(ネマタ)。
  • 定説タンヤオが確定した手での1・9・字牌のドラや、狙う役で使えないドラは、ほぼ不要な牌になります(ネマタ)。

練習してみよう

参考にした資料

内容は、下の資料の考え方を自分たちの言葉でまとめたものです。くわしくは元の資料を読んでください。